2024年度も次世代都市国際連携研究機構と連携し、東京大学復興デザインスタジオを実施いたします。
今年は「宇和海事前復興地域デザインミュージアム」と題し、南予地域の事前復興計画を考えます。
スタジオ概要
本スタジオのテーマは、愛媛県宇和島市と愛南町の市街地・集落における事前復興である。
宇和島市・愛南町をふくむ南予地域は、南海トラフ巨大地震による甚大な被害が予測され、気候変動による豪雨災害の頻発も懸念されている。くわえて、巨大地震によって大都市圏を含む広域が被災した場合、南予の小さな集落へのきめ細やかな復興を期待することは難しい。災害による住宅・生業の喪失と長期化する復興による人口流出の加速も地域にとって重大な問題である。
かかる状況においては、災害前から地域での積極的な対策―事前復興―を実施することが必要になる。しかし、地域において様々な取り組みが始まってはいるものの、災害前にどのような段階を踏んで何をすべきかについて、専門家・自治体・地域住民が意識を共有し連携することは容易ではない。また、平常時から進む人口減少のもと、地域における日常的な暮らしを継ぐための論理と手立てを探る必要がある。
そこで本スタジオでは、平常時・災害時の地域を知り、将来にむけた意見交換ができるプログラムのデザインをおこなう。 自身が地域に入って何ができるかを考え 、仮想的な「事前復興地域デザインミュージアム」 の活動として、スタディーツアー、ワークショップ、展示、WEBサイト、冊子など、自由な方法を構想し、実践してもらいたい。
対象地域:
宇和島市:宇和島市中心市街地、遊子地区(段畑の文化的景観、漁業集落)、津島岩松地区(重伝建)
愛南町 :御荘地区(愛南町中心市街地)、福浦地区(漁業集落)
特別レクチャー:4/21 佐藤愼司(高知工科大学)/ 4/21 大月敏雄(東京大学) / 5/13 富田宏(㈱漁村計画)
担当:羽藤英二・福田大輔・中島直人・大月敏雄・本田利器・中尾俊介・小林里瑳・渡邉萌