2025年度も次世代都市国際連携研究機構と連携し、東京大学復興デザインスタジオを実施いたします。

今年は「地域デザインミュージアム―計画と地域をつなぐ―」と題し、福島県浪江町、愛媛県宇和島市、愛南町の復興・事前復興へむけたプログラムを考えます。

スタジオ概要

本年度の復興デザインスタジオは、福島県浪江町と愛媛県宇和島市・愛南町における「地域デザインミュージアム」をテーマとする。
福島県浪江町では、原発災害によって人口が十分の一に減少し、復興のために大規模なプロジェクトも進行するなか、帰還者・移住者によって地域をみなおし、日常をとりもどそうとする営みが広がる。浪江町への提案としては、地域に存在する社会インフラを可視化することで住民との関係を再構築し、その柔軟な活用を後押しすることが有効となりうる。愛媛県宇和島市・愛南町では、行政によって南海トラフ地震への事前復興計画が練られているが、人口が減少するなか、日常の生業や防災に関わる地道な活動と接続し、地域の存続を図る必要がある。能登半島沖地震の後に地域をみつめなおし、その個性を共有・発信しようとする運動が広がる動向にかんがみれば、南予の事前復興としてあらためて地域のことを知り、共有する仕組みが重要になるだろう。
そこで、「地域デザインミュージアム」の展示・ワークショップをデザインし、地域を理解し、将来にむけた選択肢を考え、意見交換・協働ができる場を構想してほしい。歴史調査、測量、データ分析等のリサーチの成果やインタビュー、事前復興・復興まちづくりの提案など、各地でふさわしいコンテンツを考えて展示すること。
地域を存続させようとするたしかな営為と計画のあいだをつなぐプログラムを構想し実践してもらいたい。

対象地域:
福島県浪江町
宇和島市中心市街地、津島岩松地区(重伝建)、三間地区および広域計画
愛南町広域計画、漁港・漁村

特別レクチャー:4/7 羽藤英二「地域デザインミュージアムをつくる」

担当:羽藤英二・福田大輔・中島直人・大月敏雄・本田利器・中尾俊介・小林里瑳・渡邉萌
外部講師:大岡寛典(アートディレクター)

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