当機構が連携している基礎プロジェクトⅠの成果を豊洲メブクスにて展示中です。
社会基盤学科(土木)3年生が、江東区の砂町、辰巳、墨田区の京島、大横川公園、横須賀市の追浜町、リニア中央新幹線神奈川県駅周辺の橋本・立川・八王子周辺について、巨大災害の到来をみこした持続的なまちづくりの提案をおこないました。
なお、同会場にて、9月21日(木)10時より学生の成果報告をふくむ「明日の危機―関東大震災100年―」産官学セッションが開催されます。
[会場]
メブクス豊洲「ミチラボ」、「明日の危機―関東大震災100年―」展の会場内
[会期]
2023年9月1日~9月30日
展示趣旨
本課題は、工学部社会基盤学科(一般的には土木学科)の学部3年生が、交通や都市の基礎的な分析手法を学びながらグループで地域を調査し、災害への対策をふくむ都市計画の提案をおこなうものです。関東大震災から100年目にあたる今年度は、首都直下地震を想定しつつ、低地部の豪雨災害、インナーシティや近郊外の人口減少をみこし、東京都江東区、墨田区、神奈川県横須賀市追浜町、リニア中央新幹線神奈川県駅に近い橋本・八王子・立川を対象として下記の提案がなされました。
江東区・砂町 移動と滞留の調和、砂町
江東区・辰巳 水と緑で潤いが続く街
墨田区・京島 集い、憩い、訪れ、暮らす場所。
墨田区・大横川公園 「横の繋がり」の再創造―下町の動脈をつくる―
追浜町 拝啓、50年後の追浜へ―拠り所のある緑の中のまち―
追浜町 移動と賑わいで「おっ」住みよい、追浜
橋本・八王子・立川 リニアと変える首都の未来
木密地域である砂町・京島のゆるやかな更新・再編のプロセスを設計した案、広大なオープンスペースである大横川公園や辰巳の公園・緑地を活用することで、平時・有事にわたるインクルーシブな地域社会をつくろうとした案、人口減少が予想される追浜町の駅前・住宅街のストックや自然環境を活かし、豊かな生活の持続を目指した地域・交通計画、直下型地震をみこした首都機能の分散を、橋本・八王子・立川への研究・産業拠点の創出によって実現しようとする案など、これらは必ずしも災害への対策を中心に据えた案ばかりではありません。しかし、人口減少の進行とともに災害が激甚化するいま、現状における地域の魅力と課題を地道に調査した成果は、「明日の危機」への指針を多分に含んでいるはずです。
学生たちの提案が、皆さまのゆかりある地域の今後を、そしてこれからの首都像、ひいては国土像をともに考えるきっかけとなることを願ってやみません。